改正内容1 保育所に入れない場合など、2歳まで育児休業が取得可能に
☆子が1歳6か月に達する時点で、次のいずれにも該当する場合には、子が1歳6か月に達する日の翌日から子が2歳に達する日までの期間について、事業主に申し出ることにより、育児休業をすることができます。
①育児休業に係る子が1歳6か月に達する日において、労働者本人又は配偶者が育児休業をしている場合
②保育所に入所できない等、1歳6か月を超えても休業が特に必要と認められる場合
☆この2歳までの休業は、1歳6か月到達時点で更に休業が必要な場合に限って申出可能となり、原則として子が1歳6ヶ月に達する日の翌日が育児休業開始予定日となります。なお、1歳時点で延長することが可能な育児休業期間は子が1歳6か月に達する日までとなります。
☆育児休業給付金の給付期間も延長した場合は、2歳までとなります。
改正内容2 子どもが生まれる予定の方などに育児休業等の制度などをお知らせ
☆事業主は、労働者もしくはその配偶者が妊娠・出産したことを知ったとき、又は労働者が対象家族を介護していることを知ったときに、関連する制度について個別に制度を周知するための措置を講ずるよう努力しなければなりません。
☆個別に制度を周知するための措置は、労働者のプライバシーを保護する観点から、労働者が自発的に知らせることを前提としたものである必要があります。そのためには、労働者が自発的に知らせやすい職場環境が重要であり、相談窓口を設置する等の育児休業等に関するハラスメントの防止措置を事業主が講じている必要があります。
☆労働者に両立支援制度を周知する際には、労働者が計画的に育児休業を取得できるよう、あわせて、次の制度を周知することが望ましいものです。
・育児・介護休業法第5条第2項の規定による育児休業の再取得の特例(パパ休暇)
・ パパ・ママ育休プラス
・ その他の両立支援制度
改正内容3 育児目的休暇の導入促進
☆ 事業主は、小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者について、育児に関する目的で利用できる休暇制度を設けるよう努力しなければなりません。
☆ 「育児に関する目的で利用できる休暇制度」とは、いわゆる配偶者出産休暇や、入園式、卒園式などの行事参加も含めた育児にも利用できる多目的休暇などが考えられますが、いわゆる失効年次有給休暇の積立による休暇制度の一環として「育児に関する目的で利用できる休暇」を措置することも含まれます。各企業の実情に応じた整備が望まれます。