中途採用者の募集要項

『募集要項に賃金必要か「経験や年齢考慮」と記載』
Q.自社ホームページにある中途採用者の募集要項には、賃金は「経験や年齢等を考慮して決定」としています。その他、年収モデルを例示しています。募集要項で、賃金額を明らかにすべきでしょうか。

A.面接時などの明示可能
労働者の募集を行う者等は、募集に際して労働条件を明示し、当初の条件を変更する場合はあらためて明示が必要です。
原則として、募集に応じて労働者となろうとする者と「最初に接触する時点までに」明示が必要としています。具体的には、面接、メール、電話などにより、意思疎通が発生する時点をいい、単なる応募希望はこれに該当しないとしています(厚労省「職業安定法Q&A」)。
指針や前掲Q&Aでは 募集要項等には労働条件に関するすべての事項を明示すべきとしつつ、紙幅の制限等を理由として、詳細は面談のときに伝えることも可能としています。
年収モデルは一例で目安ですが、指針では、明示する労働条件等は虚偽または誇大な内容としないことや、労働条件等の水準、範囲等を可能な限り限定することとしていて留意が必要でしょう。

国民年金の加入手続き

1.国民年金加入手続き
20歳以上60歳未満の日本国内居住の方は、国民年金に加入することになっています。国民年金には、老齢基礎年金・障害基礎年金・遺族基礎年金があります。これは、国民年金が、年をとったとき、病気やケガで障害が残ったとき、家族の働き手が亡くなったときに、働いている世代みんなで支えようという考えで作られた仕組みだからです。

2.会社を退職(失業)された方は、国民年金への変更手続きが必要
20歳以上60歳未満の方は、国民年金への加入が法律で義務付けられています。勤務先を退職(失業)されたときは、厚生年金保険から国民年金への変更の届出が必要です。
※勤務先を退職(失業)された方に扶養されていた配偶者も、国民年金への変更の届出が必要です。

働き方改革 年次有給休暇 半日単位・時間単位による時季指定の可否

【問】法第39条第7項の規定による時季指定を半日単位や時間単位で行うことはできるか。

【回答】
則第24条の6第1項の規定により労働者の意見を聴いた際に半日単位の年次有給休暇の取得の希望があった場合においては、使用者が法第39条第7項の年次有給休暇の時季指定を半日単位で行うことは差し支えない。この場合において、半日の年次有給休暇の日数は0.5日として取り扱うこと。
また、法第39条第7項の規定による時季指定を時間単位年休で行うことは認められない。

年5日の年次有給休暇の確実な取得 年次有給休暇の時季指定をした日よりも前に退職する場合の取り扱い

働き方改革関連法の施行に伴い、年5日の年次有給休暇の確実な取得が求められるようになりました。厚生労働省は「改正労働基準法に係る疑義照会・応答事例(平成31年3月14日)」を内部資料として作成し、全国の労働基準監督署に通達しています。
 この資料の中ではいくつか注目すべき内容がありますが、その一つに会社が年次有給休暇の時季指定をした日よりも前に退職する場合の取り扱いがあり、以下のように示されています。

【疑義】
 法第39条第7項により時季指定付与したが、指定付与日までに自己都合退職などし、退職日までに全ての指定付与日が到来しない場合、退職申出から退職日までの間に、新たに時季指定を行う必要があるか。また、突然の退職等により与えるべき期間が短い場合はどうすればよいか。

【回答】
 法第39条第7項は、年5日の年次有給休暇を実際に取得させることを要するものであり、前段・後段とも、労働者の意見を(再)聴取した上で退職日までに5日の年次有給休暇を取得していただくことが原則である。(なお、実際に突然の退職等により義務を履行できなかった場合には、個別の事情を踏まえた上で、当該事業主に対して丁寧に助言等を行われたい。)

 退職者の取得状況は見落としがちですので、退職の申出があったときには年次有給休暇の取得状況を確実に確認するようにしましょう。

老齢年金 60歳繰り上げ 損益分岐

65歳支給の老齢基礎年金を繰り上げて「60歳」から受給しても、何年か後には「繰り上げ支給」をしないで65歳から受給した人に「受給総額」で追い越されます。追い越されるのは、81歳と11ヶ月になったときです。

老齢年金 繰り上げ請求

『年金繰上げで不利益? ~減額以外のデメリット』
Q.定年後の継続雇用の条件を説明している際、年金の支給繰上げの話が出ました。デメリットとして、減額の他にどういったものが考えられるでしょうか。

A.障害年金を請求できず
厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業年報」の年度別老齢年金繰上げ・繰下げ受給状況によれば、新規裁定のうち、老齢基礎年金のみの人の繰上げは減少傾向です。繰上げ請求は、老齢厚生年金と同時に行わなければなりません。
政令で年金額は1ヵ月繰り上げるごとに0.5%減額するとしているほか、障害年金などへの影響があります。たとえば、障害基礎年金は、初診日が65歳前であることが要件です。
しかし、当分の間、老齢基礎年金または老齢厚生年金の報酬比例部分が完全もしくは段階的に引き上げられる者のうち、繰り上げて受給権を有する者は、60歳以上65歳未満の初診日要件は適用されません。障害厚生年金に関しても似たような規定があります。
繰上げ請求すれば、60歳以上65歳まで国民年金の任意加入もできません。

有給休暇中の賃金

有給休暇の賃金について、労働基準法では次のとおりです。
(1) 労働基準法 第39条第7項(有給休暇の賃金を規定しています)
使用者は、第1項から第3項までの規定による有給休暇の期間又は第4項の規定による有給休暇の時間については、就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより、それぞれ、①平均賃金若しくは②所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金又はこれらの額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した額の賃金を支払わなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、その期間又はその時間について、それぞれ、健康保険法第99条第1項に定める③標準報酬日額に相当する金額又は当該金額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した金額を支払う旨を定めたときは、これによらなければならない。

在職老齢年金の支給停止基準額が平成31年4月1日より変更

在職老齢年金の支給停止基準額が平成31年4月1日より変更になりました。
平成31年度の在職老齢年金に関して、60歳台前半(60歳~64歳)の支給停止調整変更額と、60歳台後半(65歳~69歳)と70歳以降の支給停止調整額については、法律に基づき以下のとおり47万円に改定されました。
なお、60歳台前半の支給停止調整開始額(28万円)については変更ありません。
平成30年度 平成31年度
60歳台前半(60歳~64歳)の支給停止調整開始額 28万円 28万円
60歳台前半(60歳~64歳)の支給停止調整変更額 46万円 47万円
60歳台後半(65歳~69歳)と70歳以降の支給停止調整額 46万円 47万円

働き方改革 年次有給休暇5日間取得

▼特別休暇を年休扱い? 記念日等に使える制度
Q 法定の年次有給休暇以外に結婚記念日や子供の誕生日に使える休暇やボランティア休暇を設け、一定の日数まで有給にしています。結構好評で、年休に優先して使われる傾向がありますが、今年度から年休を最低1年に5日取得させる義務があるため少し悩ましいところです。これらの特別な休暇を年休とみなせないでしょうか。

A時季や事由の条件課せない
 法定の年次有給休暇の他に特別の休暇制度を設けることで、労働者の健康保持や勤労意欲の向上が期待できます。こうした休暇が年休に「上乗せする」内容の休暇であれば、その取得をもって使用者が時季指定すべき年休(労基法39条7項)から控除し得ると解されます(改正労働基準法に関するQ&A)。
 ➡つまり特別の休暇について年休を取得したとみなす場合は、年休を取得した時に支払われる場合と同額かそれ以上の賃金が支払われていることが必要で、かつ取得の時季や事由を問わないものとしているため、記念日やボランティアなど一定の条件を課す休暇をそのまま年休と扱うことはできないことになります。
 たとえば特別の休暇を取得する際に、年休と合わせて連日で休暇を取ることを奨励し、年休取得を促進する等の工夫ができるかもしれません。

外国人雇用企業へ計画指導

【ニュース】
▼外国人雇用企業へ計画指導 重点対象を絞り込む――31年度・労働行政運営方針
厚生労働省は、平成31年度の地方労働行政運営方針を作成した。4月から受入れを開始した特定技能外国人の雇用管理改善に向け、地域ごとに重点指導対象事業所を選定して訪問計画を作成したうえ、優先順位に基づき行政指導を展開する方針である。外国人の労働災害を防止するため、労働基準関係法令違反に対しては、司法処分を含め厳正に対処する。施行した働き方改革関連法に関しては、労働時間改善特別対策監督官による監督指導を強化し、法令遵守を強化する。
法務省が把握する在留管理情報と外国人雇用状況届出情報が一致しない事案や事業主が同届出義務を履行していないと疑われる事案については、法務省と連携して是正を求める。
外国人労働者は、日本語や労働慣行さらに労働災害防止に関する知識が乏しいことから、災害リスクが高まるとみられる。このため、労働基準関係法令違反が疑われる特定技能外国人雇用事業所へ的確に監督指導を実施し、重大・悪質な違反に対しては司法処分を含め厳正に対処する構えである。
4月から施行した改正労働基準法(働き方改革関連)に関しては、長時間労働の是正と過重労働による健康障害防止の徹底に力を入れる。