労務管理 雇用保険給付

▼引き続き支給されるか 60歳代前半の雇用 前職で継続給付を受給
Q: 即戦力となる人材を募集していたところ、60歳代前半ですが、経験豊富な方が応募してこられました。経営層は、「高年齢雇用継続給付を受給するという前提で、労働条件を決定したい」といいます。この方は、前職で勤務中に継続給付を受けていたということですが、当社勤務後、さらに申請が可能なのでしょうか。

A:離職時点に5年など要件
 この方は、前職の会社で、定年後に嘱託再雇用され、雇用保険の高年齢雇用継続基本給付金を受給されていたというお話です。退職後、求職活動を経て、貴社での採用がほぼ決まりかけている状況のようですが、高年齢雇用継続給付の要件を確認しましょう。
 転職ですから、高年齢再就職給付金(雇保法61条の2)の申請となる可能性が高いですが、同給付金の要件は次のとおりです。
①基本手当の支給を受けた後、60歳到達時以後に1年超の雇用が確実な就職により被保険者(基本手当の受給期間内に資格取得)となった
②前職以前の「被保険者だった期間」が5年以上ある
③基本手当の支給残日数が100日以上ある
④今回就職時に再就職手当の支給を受けていない
 ①③④は問題ないとして、心配されているのは②の要件でしょう。
 この方は、前職勤務中に高年齢雇用継続基本給付金を受けていたのですから、60歳到達の時点で「被保険者だった期間」が5年以上あったはずです。それから60歳到達後も前職を離職するまでは「被保険者だった期間」だったわけですが、その間は基本給付金を受給しています。この場合、貴社に入社後、再就職手当の受給資格の有無をみる際、前職での「60歳到達までの期間」「60歳から離職するまでの期間」は、どのようにカウントされるのでしょうか。
 この点について、雇用保険業務取扱要領では「60歳到達時から離職するまでの間に『基本給付金の支給を受けていた者』についても、所要の要件に該当すれば再就職給付金の受給資格者となり得る」と説明しています。給付金を受けていた期間等も含め、前職の離職時点で「被保険者だった期間」を確認し、5年以上あれば前記②の要件を満たすと判断されます。

働き方改革 在宅勤務

『在宅も被保険者か 新規採用時の留意点』
Q.従業員の在宅勤務を一部認めていますが、これから募集採用する従業員も可能とします。週20時間などをクリアすれば当然雇用保険の被保険者と考えていますが、当面は出社させずにすべて在宅勤務とする場合に何か留意点はあるでしょうか。

A.「常時」なら実態証明を
現在雇用保険に加入している従業員が、週の一部を在宅で勤務したときでも通常被保険者資格は継続します。仮に、臨時的・一時的に週20時間未満となる場合も原則継続という扱いです。
雇保法では、そもそも適用事業に雇用される労働者を被保険者としています。労働者性の判断を必要とする者の中に「在宅勤務者」が挙げられています。労働日の「全部またはその大部分」について事業所への出勤を免除され、かつ、自己の住所または居所において勤務することを常と  する者をいうとしています。事業所勤務労働者との同一性が確認できれば被保険者となり得るとしていて、その確認に在宅勤務雇用実態証明書が必要になる場合があります。