現場でバリバリ成果を出していた優秀な社員が、管理職に昇格したとたん、戸惑いや壁に直面する——これは多くの企業で見られる現象です。プレーヤーとしての「自分がやる」仕事と、マネージャーとしての「人を活かす」仕事には大きな違いがあります。
本日は、管理職研修の現場でも繰り返しお伝えしている「プレーヤーからマネージャーへの転換」について解説します。
プレーヤーの役割とは?
プレーヤー(担当者・現場リーダー)は、次のような役割を担います。
自ら作業を行い、成果を上げる
専門知識や技術を活かし、即戦力として活躍する
目の前の業務に集中し、効率的にこなす
この段階では「個の力」で勝負している状態であり、数字や成果が目に見えやすいことから、達成感も得やすいです。
マネージャーに求められる役割とは?
一方、マネージャーには次のような役割が求められます。
部下を育て、チーム全体で成果を出す
組織全体を俯瞰し、業務配分や目標管理を行う
上司と部下の橋渡し役となる
問題解決のために人と人をつなぐ
つまり、「自分がやる」から「人にやってもらう」へと、仕事の仕方と意識を切り替える必要があるのです。
よくある悩み:「自分がやった方が早い」
昇格直後のマネージャーが陥りやすいのが、「自分がやった方が早いし確実」という考えです。
しかし、いつまでもプレーヤーとして動いていると、以下のような弊害が生まれます。
部下の成長の機会を奪ってしまう
マネージャー本来の役割(育成・改善・管理)に手が回らない
チームの生産性が上がらない
重要なのは、「任せることは手抜きではなく、戦略である」という認識を持つことです。
成功するマネージャーのポイント
プレーヤーからマネージャーへ移行する際に、意識すべきポイントを紹介します。
1. 「自分の成果」ではなく「チームの成果」に注目
評価軸を変えることで、行動が変わります。
2. 部下の強みを引き出す
一人ひとりの適性を見極め、任せて育てることが重要です。
3. コミュニケーションを強化する
信頼関係を築くことが、組織力の源です。
4. 全体最適を意識する
「自部門さえ良ければよい」ではなく、会社全体の成長を見据えた判断を心がけましょう。
椎名社会保険労務士事務所では
当事務所では、管理職の役割転換を支援する研修を多数実施しています。
ワークを交えた「体感型研修」
職場で明日から実践できる行動目標の設定
管理職同士の悩み共有と相互支援
管理職の成長は、組織の未来を左右する大切な投資です。貴社でも、プレーヤーからマネージャーへの転換を成功させ、強い組織を育てていきませんか?
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