職場では、遅刻や仕事上のミス、ルール違反、勤務態度などについて、労働者を指導しなければならない場面があります。
しかし、指導で大切なのは、単に「叱る」ことではありません。本人に問題点を理解してもらい、次の行動を改善してもらうことが本来の目的です。
人格ではなく「行動」を指導する
「あなたは仕事に対する意識が低い」
「何度言ってもダメだ」
このような言い方では、本人が感情的になり、本当に伝えたいことが伝わらないことがあります。
それよりも、
「昨日と今日、始業時刻に遅れています」
「この書類について同じ入力ミスが続いています」
というように、具体的な事実や行動を示して指導することが重要です。
「何を改善してほしいのか」を明確にする
指導するときは、
事実を確認する → 本人の話を聴く → 問題点を説明する → 改善方法を一緒に考える → 次回確認する
という流れを意識するとよいでしょう。
一方的に注意して終わるのではなく、「今後はどうするのか」まで本人と確認することで、指導が人材育成につながります。
指導とパワハラを混同しない
「パワハラと言われるのが怖くて、部下を指導できない」という管理職の声を聞くことがあります。
しかし、客観的に見て、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導は、パワーハラスメントには該当しません。
大切なのは、感情的に怒鳴ったり、人格を否定したりするのではなく、「仕事上、なぜ改善が必要なのか」を冷静に伝えることです。
「褒める・認める・感謝する」ことも指導
指導というと、悪いところを注意することばかり考えがちです。
しかし、「前より良くなったね」「助かったよ」「ありがとう」と、改善したところを認めることも大切な指導です。
注意するときはしっかり注意する。そして、できたときにはしっかり認める。
この積み重ねが、労働者の成長と職場の信頼関係につながります。
椎名社会保険労務士事務所では、労働者への注意・指導の方法、指導書の作成、管理職研修、ハラスメント防止など、職場の人材育成についてもサポートしています。
「叱るための指導」ではなく、「成長してもらうための指導」を心掛けていきましょう。