勤務間インターバル導入コース

助成内容
労働時間等の設定の改善(※ 1 )を図り、過重労働の防止及び長時間労働の抑制に向け勤務間インターバル(※ 2 ) の導入に取り組んだ際に、その実施に要した費用の一部を助成するものです。
※1 労働時間等の設定の改善とは、労働時間、年次有給休暇等に関する事項について、労働者の生活と健康に配慮するとともに、多様な働き方に対応して、労働時間等をより良いものとしていくことをいいます。
※2 本助成金でいう「勤務間インターバル」とは、休息時間数を問わず、就業規則等において「終業から次の始業までの休息時間を確保することを定めているもの」を指します。なお、就業規則等において、○時以降の残業を禁止し、かつ○時以前の始業を禁止する旨の定めや、所定外労働を行わない旨の定めがある等により、終業から次の始業までの休息時間が確保される場合においては、当該労働者について勤務間インターバルを導入しているものとします。一方で、○時以降の残業を禁止、○時以前の始業を禁止とするなどの定めのみの場合には、勤務間インターバルを導入していないものとします。

支給対象となる取組
いずれか1つ以上実施してください。
• ○労務管理担当者に対する研修
• ○労働者に対する研修、周知・啓発
• ○外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など)によるコンサルティング
• ○就業規則・労使協定等の作成・変更(時間外・休日労働に関する規定の 整備など)
• ○労務管理用ソフトウェアの導入・更新
• ○労務管理用機器の導入・更新
• ○その他の勤務間インターバル導入のための機器等の導入・更新
※ 原則としてパソコン、タブレット、スマートフォンは対象となりません。

成果目標の設定
支給対象となる取組は、以下の「成果目標」の達成を目指して実施してください。

具体的には、事業主が事業実施計画において指定した各事業場において、以下のいずれかに取り組んでください。
 ア 新規導入
  勤務間インターバルを導入していない事業場において、事業場に所属する労働者の半数を超える労働者を対象とする、休息時間数が9時間以上の勤務間インターバルに関する規定を就業規則等に定めること
 イ 適用範囲の拡大
  既に休息時間数が9時間以上の勤務間インターバルを導入している事業場であって、対象となる労働者が当該事業場に所属する労働者の半数以下であるものについて、対象となる労働者の範囲を拡大し、当該事業場に所属する労働者の半数を超える労働者を対象とすることを就業規則等に規定すること
 ウ 時間延長
  既に休息時間数が9時間未満の勤務間インターバルを導入している事業場において、当該事業場に所属する労働者の半数を超える労働者を対象として、当該休息時間数を2時間以上延長して休息時間数を9時間以上とすることを就業規則に規定すること

割増賃金

労働基準法では、1日8時間、1週40時間を法定労働時間と定めています。ただし、商業、映画・演劇業(映画製作の事業を除く)、保健衛生業及び接客娯楽業であって、常時使用する労働者が10人未満の事業場は、特例として週法定労働時間を44時間と定めています。
使用者は、過半数組合(過半数組合がない場合は過半数代表者)と労使委協定を締結し、労働基準監督署に届け出た場合は、法定労働時間を超えて労働させることができます(これを「時間外労働」といいます)。このことを36協定といいます。
時間外労働には限度が定められており、原則として1か月45時間、1年360時間を超えないものとしなければなりません。
また、時間外労働をさせる場合、割増賃金の支払が必要になります。時間外労働に対する割増賃金は、通常の賃金の2割5分以上となります。例えば、通常1時間当たり1,000円で働く労働者の場合、時間外労働1時間につき、割増賃金を含め1,250円以上支払う必要があります。
法定労働時間は上記のとおり定められていますが、例外として、労使協定が締結されている等の条件の下、一定期間内を平均した労働時間が法定労働時間を超えないように労働時間を定めることができる制度があります。これを変形労働時間制といいます。労働基準法では、1か月単位の変形労働時間制、1年単位の変形労働時間制及び1週間単位の非定型的変形労働時間制を定めています。
割増賃金には時間外労働に対するもののほか、休日労働に対するものと深夜業に対するものがあります。休日労働とは、労働基準法で定められた法定休日(週1日又は4週を通じて4日。曜日は問いません。)に労働させることをいいます。休日労働に対する割増賃金は、通常の賃金の3割5分以上です。深夜業とは、午後10時から翌日午前5時までの間に労働させることをいいます。深夜業に対する割増賃金は2割5分以上となります。
割増賃金は重複して発生することがあります。時間外労働が深夜業となった場合、合計5割以上(2割5分+2割5分)の割増賃金を支払う必要がありますし、休日労働が深夜業となった場合は6割以上(3割5分+2割5分)の割増賃金を支払う必要があります。しかし、法定休日には法定労働時間というものが存在しませんので、休日労働をさせた場合は時間外労働に対する割増賃金は発生しません。よって、休日労働に対する割増賃金と時間外労働に対する割増賃金は重複しません。

社員紹介制度

「社員紹介制度」とは、会社が自社の社員に対し、「あなたの知り合いに、当社への転職を希望する人がいたら紹介してください」と依頼し、その紹介によって入社が決まったり、一定期間在籍したりすれば、紹介した社員に何らかの報酬が支払われるという制度です。

【社員紹介制度を導入する理由】
なぜ会社が社員紹介制度を導入するのかというと、次の2つの理由があると言われています。
第1に、採用コストの削減です。
大手の求人誌やWEB媒体に求人広告を掲載すると、1回で数万円から数十万円の掲載料が発生するのが通常です。また、ヘッドハンティング会社などを用いた場合には、転職者の年収の30%~40%が成功報酬の相場だと言われています。これに対し、社員紹介制度を導入すれば、上記のような高コストな採用方法に頼らなくても人材を集められる可能性があります。
第2に、ミスマッチの防止です。
確かに、コストだけに限って言えば、ハローワークへ求人を出せば求人費用は一切かからないので、もっともローコストです。しかし、ハローワークは誰でも求人に応募できるので、会社が望んでいない人材が応募をしてくる可能性も高い。また、面接数回だけで人物を見極めるのも至難の業なので、雇用してみてミスマッチが判明することも少なくありません。
この点、社員紹介制度では、社員が、ビジネス上や日常の付き合いのある人の中から「この人だったら紹介しても大丈夫」という確信を持った上で会社に紹介するので、高い確率でミスマッチを防ぐことができます。
逆に、デメリットとしては、過度に社員紹介制度に頼りすぎると、派閥の温床になったりするケースもありますが、その点に注意をすれば、基本的には会社にとって有益な制度と言えるでしょう。

協会けんぽ情報 マイナンバー制度

  協会けんぽでは、マイナンバー制度による情報連携が開始されます
平成29年7月中旬(※)から、高額療養費などの以下の申請において、非課税証明書等の添付書類が必要となる場合に、申請書等にマイナンバーを記入いただいた上で、情報連携を行います。
 ただし、7月から3か月程度は、マイナンバー制度全体で、情報連携の事務処理手続きへの移行を円滑に行うことを目的に、「試行運用期間」が設けられています。試行運用期間では、情報連携の結果と添付書類の内容に違いがないかなどを確認しますので、引き続き従来と同様に添付書類の提出をいただきますようお願いします。なお、本年秋頃には
本格運用が開始され、一部の添付書類が不要になる予定です。

(※)マイナンバー制度による情報連携の開始日は、平成29年7月18日が想定されています。なお、情報連携の開始日や試行運用の取扱に関する情報は、厚生労働省のホームページをご覧ください。

≪マイナンバーをご記入いただくことにより、情報連携を行う申請≫

○高額療養費の申請(低所得者のみ)

○高額介護合算療養費の申請(低所得者のみ)

○基準収入額適用申請

○食事及び生活療養標準負担額の減額申請(低所得者のみ)

(注)情報連携のためにマイナンバーの記入が必要となるのは、
   非課税証明書等の添付が必要な方の場合です。

協会けんぽより