就業規則変更の意見聴取

▼有期から代表選出か 就業規則変更の意見聴取
Q パートやアルバイトの所定労働時間は、正社員と同じ人もいれば短い人もいます。共に有期契約であり就業規則は共通です。就業規則変更時は、有期でまとめて意見を聴けばいいのでしょうか。
A 短時間パートも意見反映を
 パートや有期雇用労働者の就業規則を変更する際も、事業場の過半数で組織する労組等の意見を聴く必要があります。これに加えて、パートの過半数を代表するものの意見を聴くのが望ましいとされています(パート法7条1項)。この対象に有期雇用労働者が加わりました(2項、施行は2020年4月、中小企業は2021年)。それぞれに係る事項について就業規則を変更する場合です。
 現在パート法の適用があるのは、通常の労働者(正社員など)より所定労働時間が短い者です。所定労働時間が同じパートは対象に含みません。
 パートらは有期雇用なので、その中から代表者を選べば、今後は法7条2項の要件を満たします。しかし、パートらのうち、所定労働時間が短い者はその一部で、その過半数代表者(法7条1項)が、有期の過半数代表者(2項)と一致するとは限りません。パートの代表者からも意見聴取が望ましいでしょう。

定年後の再雇用に伴う労働条件の低下

定年後の再雇用は、新たな労働契約の締結であり、賃金額をどのように約定するかは自由でありそれが従前の賃金額と比較して低下したとしても労働基準法違反という問題は通常生じません。ただし、定年前の契約が無期雇用契約であり、定年後の嘱託契約が有期雇用である場合には、労働契約法第20条の問題が生じることとなります。平成30年6月1日の「長澤運輸事件」の最高裁判所判例をみると、一般論として、再雇用後の業務内容や責任の程度及び異動の範囲等に定年前との相違がない場合であっても定年後の再雇用は労働契約法第20条の「その他の事情」に該当するものとして、賃金の低下も不合理なものではないものとされていますが、賃金項目を個別に判断して合理性を判断すべきものとされていることから、賃金の低下の幅や手当項目によっては、賃金の低下や手当の不支給が不合理と判断される可能性があることにも留意しなければなりません。

残業代増加を懸念 ~週休3日制の採用で ⇒1か月単位の変形労働時間制

『残業代増加を懸念 ~週休3日制の採用で』 
Q.家族の介護をしている社員が増えていることに鑑み、週4日勤務すなわち「週休3日制」を採用する提案が出されました。ワーク・ライフ・バランスを考えても、それなりにメリットがあると思われますが、休みが増える分1日当たりの労働時間が増えることになるため、残業代がかさむ可能性があるなど懸念もあります。良い方法はないでしょうか。
A.変形労働時間を活用できる
1週間の総労働時間が40時間以内でも1日の労働時間が8時間を超えると、割増賃金が発生します。所定の労働日と労働時間を「週5日1日8時間」から「週4日1日10時間」にすると、  毎労働日ごとに発生することになります。
週休3日制と合わせて1ヵ月単位の変形労働時間制を導入する企業も増えています。1ヵ月を平均して週の労働時間が法定の範囲内なら、労使協定で定めた「変形期間」は、1日8時間を超えても協定で定めた所定労働時間まで割増賃金が発生しない点を活用したものです。
本来この制度は月内で繁閑がある業務を想定していました。変形労働時間制と合わせて週休3日制を採用する場合、総労働時間は増加しなくても毎日の所定労働時間が8時間を超えることになり得るので、労働者の健康面等には留意しておいたほうが良いでしょう。

パワハラ措置義務、大企業2020年、中小企業2022年施行へ

厚生労働省の労働政策審議会雇用環境・均等分科会(分科会長=奥宮京子・弁護士)は2月14日、職場のパワーハラスメントに関して事業主に雇用管理上の措置義務を設ける労働施策総合推進法の一部改正等を盛り込んだ法律案要綱をおおむね妥当と認め、労政審の答申とした。同省は今通常国会に法律案を提出する方針で、施行は公布日から1年以内の政令で定める日。中小企業に対しては公布日から3年以内の政令で定める日まで努力義務とする経過措置を設ける。
新たに事業主に求められるのは、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、その雇用する労働者の就業環境が害されること(職場のパワーハラスメント)のないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備。具体的な措置の内容等については、法律案成立後に検討される指針で示される予定だ。このほか、労働者が相談等を行ったことを理由とする不利益取扱いの禁止や、紛争解決の援助および調停制度、助言・指導等の履行確保措置も法制化する。
セクシャルハラスメントにかかる男女雇用機会均等法も改正し、労働者が相談等を行ったこと等を理由とする不利益取扱いを禁止する。他社の従業員からセクハラを受けた場合など、他の事業主から雇用管理上の措置の実施に関して必要な協力を求められた場合に応じるよう努める義務も課す。なお、不利益取扱いの禁止の規定は、妊娠、出産、育児休業等に関するハラスメント(マタニティーハラスメント)にも適用するため、育児介護休業法も改正する。施行は公布日から1年以内の政令で定める日の予定だ。

任意継続被保険者の標準報酬月額の変更

上限は毎年度見直されることとなっており、平成31年度は全被保険者の標準報酬月 額の平均額が291,181円になったことに伴い、 上限となる標準報酬月額が28万円から30万円 に引き上げられることになりました。今回の変更は、ここ数年に亘る低賃金の 大幅引き上げや人手不足に伴う賃金の引き上 げが影響しているものと推測されます。なお、 平成31年4月より前に任意継続に加入している被保険者で、標準報酬月額の上限が適用されている人についても自動的に上限の変更が適用されるため、負担している健康保険料が増加します。

建設業 火災相次ぎ緊急会議開く 元請に総点検要請 東京労働局

東京労働局(前田芳延局長)は、今年に入り東京都内の建設現場で火災が相次いで発生したため、大規模建設現場を施工する大手建設事業者23社を集め、火災防止に向けた緊急会議を開いた。現場における火気作業の有無の把握や火気を取り扱う下請に対する適切な指示の実施など、必要となる安全対策を提示している。そのうえで、施工中の現場における総点検の実施と、点検結果に基づく改善施策の報告を要請した。

多様な正社員

「多様な正社員」の主な類型とその特徴とは?
厚生労働省は、多様な正社員の類型として、以下の3種類を挙げています。
•勤務地限定正社員
勤務地限定正社員は、育児や介護などによって転勤が難しい者について離職を防止することを目的としています。例えば、安定した雇用環境のもと技術の蓄積や承継が望まれる場合や、多店舗経営のもと地域のニーズに合ったサービスを提供する場合などの活用が期待されます。

•職務限定正社員
職務限定正社員は、金融・ITなどの分野で高度専門的なキャリア形成や資格が必要とされている職務などについて活用する場合です。

•勤務時間限定正社員
勤務時間限定正社員は、育児や介護との両立を支援し離職を防止すること、キャリア・アップのために必要な能力を習得するなど、自己啓発の時間を確保できる働き方に活用する場合です。

障害年金 20歳前障害

20歳前の障害基礎年金の請求手続を一部緩和
厚生労働省は2月1日、20歳前に初診日のある障害基礎年金の請求において、請求者の負担軽減を図るために、初診日を確認できる書類を添付できない場合の取扱いを一部改正した。
この取扱いについては、通知「障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて」(平成27年9月28日年管管発0928第6号)において規定されているが、障害認定日が20歳に達した日以前である場合は、障害の程度を認定する時期は一律に20歳となる。2番目以降の医療機関の受診日から障害認定日が20歳以前であることを確認でき、かつその受診日前に厚生年金等の加入期間がない場合には、初診日の医証を追加で請求者に求めずとも、20歳前の期間で請求者が申し立てた初診日を認めることを、新たに規定した。
また、20歳前障害基礎年金が遡及して請求された場合の所得証明の取扱いに関し、時効により年金を受給できない期間について、所得証明書の添付に代えて所得状況に関する本人の申立書を請求書に添付することを認めることとした。

年次有給休暇5日間の確実な取得

―年5日の年休の確実な取得―

 2019年4月から、全ての企業において、年次有給休暇(以下、年休)の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させることが義務付けられました。

1.対象者
法定の年休が10日以上付与される労働者(管理監督者、比例付与のパート労働者等を含む)です。
前年度から繰り越した年休の日数は含まず、当年度に付与される法定の年休の日数が10日以上である労働者が義務の対象です。

2.年5日の時季指定義務
使用者は、労働者ごとに、年休を付与した日から1年以内に5日について、取得時季を指定して年休を取得させなければなりません(改正労基法39条7項)。
2019年4月1日以後、最初に年10日以上の年休を付与する日から、確実に取得させる必要があります。※前倒し付与の場合の取扱については解説を省略します。

3.時季指定の方法
使用者による時季指定にあたっては、労働者の意見を聴取しなければなりません(面談、年休取得計画表、メール、システムを利用した意見聴取等、任意の方法による)。
また、できる限り労働者の希望に沿った取得時季になるよう、聴取した意見を尊重するよう努めなければなりません(改正労基則24条の6)。

4.時季指定を要しない場合
「使用者による時季指定」、「労働者自らの請求・取得」、「計画年休」のいずれかの方法で年5日以上の年休を取得させれば足りますので、これらいずれかの方法で合計5日に達した時点で、使用者による時季指定をする必要はなく、また、することもできません(改正労基法39条8項)。
なお、繰越し分の年休を取得した場合には、その日数分を時季指定すべき年5日の年休から控除できます。

5.就業規則への規定、年休管理簿
使用者による時季指定を実施する場合は、時季指定の対象となる労働者の範囲および時季指定の方法等について、就業規則に記載しなければなりません(労基法89条)。
労働者ごとに、時季、日数および基準日を明らかにした書類(年次有給休暇管理簿)を作成し、3年間保存しなければなりません(改正労基則24条の7)。なお、労働者名簿または賃金台帳とあわせて調製することができます。

6.半日単位・時間単位の年休の場合
時季指定で労働者から半日単位での年休の取得の希望があった場合には、半日単位で取得でき、取得1回につき0.5日として、その日数分を時季指定すべき年5日の年休から控除することができます。
時間単位の年休については、使用者による時季指定の対象とはならず、労働者が自ら取得した場合にも、その時間分を5日から控除することはできません。

平成31年3月からの協会けんぽの健康保険料率

平成30年度 平成31年度
北海道 10.25% ↑ 10.31%
青森県 9.96% ↓ 9.87%
岩手県 9.84% ↓ 9.80%
宮城県 10.05% ↑ 10.10%
秋田県 10.13% ↑ 10.14%
山形県 10.04% ↓ 10.03%
福島県 9.79% ↓ 9.74%
茨城県 9.90% ↓ 9.84%
栃木県 9.92% → 9.92%
群馬県 9.91% ↓ 9.84%
埼玉県 9.85% ↓ 9.79%
千葉県 9.89% ↓ 9.81%
東京都 9.90% → 9.90%
神奈川県 9.93% ↓ 9.91%
新潟県 9.63% → 9.63%
富山県 9.81% ↓ 9.71%
石川県 10.04% ↓  9.99%
福井県 9.98% ↓ 9.88%
山梨県  9.96% ↓ 9.90%
長野県 9.71% ↓ 9.69%
岐阜県 9.91% ↓ 9.86%
静岡県 9.77% ↓ 9.75%
愛知県 9.90% → 9.90%
三重県 9.90% → 9.90%
滋賀県 9.84% ↑ 9.87%
京都府 10.02% ↑ 10.03%
大阪府 10.17% ↑ 10.19%
兵庫県 10.10% ↑ 10.14%
奈良県 10.03% ↑ 10.07%
和歌山県 10.08% ↑ 10.15%
鳥取県 9.96% ↑ 10.00%
島根県 10.13% → 10.13%
岡山県 10.15% ↑ 10.22%
広島県 10.00% → 10.00%
山口県 10.18% ↑ 10.21%
徳島県 10.28% ↑ 10.30%
香川県 10.23% ↑ 10.31%
愛媛県 10.10% ↓ 10.02%
高知県 10.14% ↑ 10.21%
福岡県 10.23% ↑ 10.24%
佐賀県 10.61% ↑ 10.75%
長崎県 10.20% ↑ 10.24%
熊本県 10.13% ↑ 10.18%
大分県 10.26% ↓ 10.21%
宮崎県 9.97% ↑ 10.02%
鹿児島県 10.11% ↑ 10.16%
沖縄県 9.93% ↑ 9.95%