皆さんの職場では、安全管理について、どのような取り組みを行っていますか。
「今まで事故が起きていないから大丈夫」
「いつもやっている作業だから問題ない」
「少しくらいなら大丈夫だろう」
このような気持ちが、思わぬ労働災害につながることがあります。
安全管理で大切なのは、事故が起きてから対応するのではなく、事故を未然に防ぐことです。
■ 安全管理は会社の大切な責任
会社には、従業員が安全で健康に働くことができるよう、必要な措置を講じる責任があります。
労働安全衛生法では、事業者に対して、労働災害を防止するためのさまざまな措置を求めています。
安全管理というと、建設現場や製造工場を思い浮かべる方も多いと思います。
しかし、労働災害は、事務所、飲食店、介護施設、運送業など、あらゆる職場で発生する可能性があります。
転倒、墜落・転落、機械への巻き込まれ、腰痛、交通事故など、職場によって危険はさまざまです。
だからこそ、それぞれの職場に合った安全対策が必要なのです。
■ 「慣れ」が事故につながる
労働災害の原因の一つに、作業への「慣れ」があります。
毎日繰り返している仕事ほど、危険に対する意識が薄れてしまうことがあります。
「これくらいなら大丈夫」
「今まで事故になったことがない」
「面倒だから安全確認を省略しよう」
こうした小さな油断が、大きな事故につながることもあります。
特に、忙しいときや人手が不足しているときほど注意が必要です。
仕事の効率も大切ですが、何より優先すべきは従業員の安全です。
■ 安全管理は日々の声掛けから
私は、安全管理において、職場でのコミュニケーションが非常に重要だと考えています。
例えば、
「今日も安全第一でお願いします」
「慌てず、落ち着いて作業しましょう」
「危ないと思ったら、すぐに声を掛けてください」
「体調は大丈夫ですか」
「昨日の作業で気になったことはありませんでしたか」
このような何気ない声掛けが、従業員の安全意識を高めるきっかけになります。
また、従業員が危険に気づいたとき、遠慮せずに報告できる職場づくりも大切です。
「そんなことも分からないのか」と叱るのではなく、「よく気づいてくれたね」「報告してくれてありがとう」と認めること。
褒める・認める・感謝することも、安全な職場づくりにつながります。
■ 小さな気づきが大きな事故を防ぐ
安全管理では、「ヒヤリ・ハット」の共有も効果的です。
ヒヤリ・ハットとは、事故には至らなかったものの、ヒヤリとしたり、ハッとしたりした出来事のことです。
例えば、
「床が濡れていて滑りそうになった」
「荷物につまずきそうになった」
「作業中に工具が落ちそうになった」
「車両の後退時に人と接触しそうになった」
こうした出来事を、そのままにしないことが大切です。
原因を確認し、必要な改善を行うことで、将来の事故を防ぐことにつながります。
大きな改善だけが安全対策ではありません。
整理整頓をする、通路の荷物を片づける、作業手順を確認する。
小さな気づき、小さな改善の積み重ねが、安全な職場をつくるのです。
■ 経営者・管理職の姿勢が職場を変える
安全管理は、担当者だけに任せておけばよいものではありません。
経営者や管理職が率先して安全に関心を持ち、行動することが重要です。
朝の挨拶、作業前の安全確認、現場での声掛け、危険箇所の点検など、できることはたくさんあります。
また、万が一労働災害が発生した場合には、原因を十分に調査し、再発防止策を検討することが必要です。
誰か一人を責めるのではなく、「なぜ事故が起きたのか」「どうすれば防ぐことができたのか」を組織全体で考えることが大切です。
■ 安全な職場は働きやすい職場
従業員が安心して働ける職場は、仕事への意欲や会社への信頼感にもつながります。
安全管理への取り組みは、従業員を守るだけでなく、人材の定着や職場環境の改善にも役立ちます。
「今日も一日、無事に仕事を終える」
当たり前のことのようですが、これほど大切なことはありません。
安全管理に特別なことばかりが必要なわけではありません。
まずは、朝の挨拶から。
そして、一人ひとりへの声掛けから。
「安全第一」は言葉だけでなく、毎日の行動で示していきたいものです。
今日も一日、安全で、笑顔あふれる職場を目指しましょう!