皆さんの会社では、カスタマーハラスメント(カスハラ)対策に取り組んでいますか?
お客様からのご意見やご要望は、企業にとって大切なものです。しかし、行き過ぎた要求や暴言、威圧的な言動などによって、従業員が精神的な負担を抱えてしまうケースもあります。
企業には、お客様を大切にすることと同時に、働く従業員を守ることも求められています。
カスタマーハラスメントとは
カスタマーハラスメントとは、顧客や取引先などからの言動のうち、要求内容やその実現手段・態様が社会通念上許容される範囲を超え、従業員の就業環境を害するものをいいます。
例えば、次のような行為が考えられます。
従業員に対して大声で怒鳴ったり、暴言を浴びせたりする。
長時間にわたり執拗に謝罪を要求する。
土下座や過度な金銭補償を要求する。
SNSなどで従業員を誹謗中傷する。
正当な理由なく何度も同じ苦情を繰り返す。
もちろん、お客様からの正当な苦情や改善要望までカスタマーハラスメントになるわけではありません。
大切なのは、正当なご意見には誠実に対応しながら、不当な要求や迷惑行為には毅然と対応することです。
従業員を一人で悩ませない
カスタマーハラスメント対策で最も大切なことは、従業員を一人で対応させないことです。
お客様から厳しい言葉を受けても、「自分が我慢すればよい」「上司に相談すると迷惑がかかる」と考えてしまう従業員もいます。
しかし、そのような状態が続けば、仕事への意欲が低下し、心身の不調や離職につながるおそれがあります。
会社として「困ったときは必ず相談してください」「会社が責任を持って対応します」という姿勢を明確にすることが重要です。
企業が取り組むべきカスハラ対策
まずは、次のような取り組みから始めてみましょう。
① 基本方針を明確にする
会社としてカスタマーハラスメントを許さず、従業員を守るという方針を定め、社内外に周知します。
② 相談窓口を設置する
従業員が安心して相談できる担当者を決め、相談方法を周知します。
③ 対応マニュアルを作成する
暴言や過度な要求があった場合の対応方法、上司への報告、対応の中止や警察への相談など、具体的な手順を決めます。
④ 従業員研修を実施する
カスタマーハラスメントの具体例や初期対応、報告・連絡・相談の方法について学ぶ機会を設けます。
⑤ 相談後のフォローを行う
被害を受けた従業員の心身の状態を確認し、必要に応じて業務上の配慮や相談支援を行います。
従業員を守ることが会社を守ることにつながる
カスタマーハラスメント対策は、単なる苦情対応ではありません。
従業員が安心して働ける職場環境をつくるための大切な取り組みです。
日頃から従業員の声に耳を傾け、困っている人がいれば声をかける。
そして、**「褒める・認める・感謝する」**ことを大切にし、お互いに支え合える職場をつくっていきたいものです。
従業員を大切にする会社だからこそ、お客様にも質の高いサービスを提供できるのではないでしょうか。
できることから始めましょう
カスタマーハラスメント対策は、立派なマニュアルを作ることだけが目的ではありません。
まずは、経営者が従業員に対して「何かあったら一人で抱え込まず、相談してください」と伝えることから始めてみませんか。
小さな取り組みの積み重ねが、安心して働ける職場づくりにつながります。
椎名社会保険労務士事務所では、カスタマーハラスメント対策に関する基本方針の策定、対応マニュアルの作成、相談窓口の整備、従業員研修など、企業の実情に合わせた職場環境づくりを支援しています。
カスタマーハラスメント対策についてお困りの際は、お気軽にご相談ください。
今日も笑顔で挨拶から始めましょう!
椎名社会保険労務士事務所