約束を守ることが、信頼と安心の職場をつくる 椎名社会保険労務士事務所

「約束を守る」という言葉は、子どもの頃から何度も耳にしてきた、とても身近なものです。しかし、社会人として、そして組織の一員として働く中で、この“当たり前”をどれだけ大切にできているでしょうか。職場における約束を守る姿勢は、信頼関係の構築や職場環境の良し悪しを大きく左右します。

例えば、始業・終業時間を守ること、会議や面談の時間を守ること、提出期限を守ること。これらは一見すると些細なことですが、積み重なることで「この人は信頼できる」「この会社はきちんとした組織だ」という評価につながります。逆に、小さな約束が守られない状態が続くと、不満や不信感が少しずつ蓄積されていきます。

労務管理の現場では、「以前そう言われた」「約束したはずだ」という認識の違いがトラブルに発展するケースも少なくありません。採用時に説明した労働条件、昇給や賞与に関する考え方、評価制度の運用方法など、会社が示した内容は、従業員にとって重要な“約束”です。これらが守られないと、「会社は信用できない」という印象を与え、働く意欲の低下や離職につながる可能性があります。

特に管理職や経営者の姿勢は、職場全体に大きな影響を与えます。上司が約束を守らない職場では、「どうせ言っても変わらない」「真面目にやるだけ損だ」という空気が広がりがちです。一方で、忙しい中でも約束を守り、難しい場合はきちんと説明する上司のもとでは、部下も自然と責任感を持って行動するようになります。

約束を守るために大切なのは、「無理な約束をしない」ことです。その場を取り繕うために安易な約束をしてしまうと、結果的に信頼を損ねることになりかねません。できること・できないことを整理し、条件や期限を明確にした上で約束することが重要です。また、事情が変わり約束を守れなくなった場合には、早めに説明し、代替案を示す姿勢が求められます。

就業規則や社内ルールも、会社と従業員との大切な約束です。ルールを定めるだけでなく、実際の運用において守られているかを定期的に確認することが、安心して働ける職場づくりにつながります。約束が守られる職場では、従業員が将来に不安を感じにくくなり、前向きに仕事へ取り組むことができます。

弊所では、就業規則の整備や労務相談を通じて、「約束を守る会社づくり」をサポートしています。会社と従業員が互いの立場を尊重し、約束を大切にすることが、明るく元気で、長く働き続けられる職場環境を生み出します。

まずは日々の小さな約束から見直してみることが、信頼される職場への第一歩ではないでしょうか。