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厚生年金・健康保険の加入対象拡大

H29年4月1日より、従業員500人以下の勤務先で、会社と従業員の合意(従業員の2分の1以上の合意)がなされれば、次の要件をすべて満たす従業員は社会保険に加入できるようになります。
【適用要件】
①1週間あたりの決まった労働時間が20時間以上
②1か月あたりの決まった賃金が88,000円以上
③雇用期間の見込みが1年以上
④学生でないこと

なお、既に大企業(従業員501人以上)では、H28年10月1日から実施されています。

労災保険法の通勤災害保護制度の改正概要

労災保険法では、労働者の通勤による負傷、疾病、障害または死亡については、通勤災害として保険給付の対象としていますが、労働者が移動の経路を逸脱・中断した場合においては、当該逸脱・中断の間および合理的な経路に復帰後の移動は原則として通勤には含まれません。
ただし、逸脱・中断が「日常生活上必要な行為」に該当する場合には、合理的な経路に復帰後の移動は通勤に含まれます。
労災保険法施行規則では、「日常生活上必要な行為」について、一定の家族の介護を認めており、当該家族は育児・介護休業法の対象家族と同じ範囲で規定。
H29年1月の育児・介護休業法の改正に伴い、介護等の対象家族が拡大されたことを踏まえ、「日常生活上必要な行為」に該当する介護の対象家族の範囲も同様に取り扱われることとなり、「同居、かつ、扶養」の要件が撤廃されました。

24時間働けますか  ブラック企業

「24時間働けますか」、「モーレツ社員」などは昭和期に使われた言葉であり、現在では「ブラック企業」「社畜」などと言われ、世の中の労働時間に対する意識が変化してきました。しかし、企業の中では依然とした経営優先体質、人は使い捨て、痛ましい自殺事件等が報道されています。
労働時間は、特別条項付であければ実質何時間でも可能とした制度であり、政府は36協定の上限時間を月60時間とする検討に入りました。
この他、睡眠時間の確保や疲労蓄積を防ぐ観点からは、1日単位の休息期間を確保するインターバル規制も重要な考え方であり、各企業自らがこれを検討すべきです。
また、精神疾患を発症したのは長時間労働や上司・同僚のパワハラ・セクハラを主張して損害賠償請求されるケースもあります。
長時間労働やパワハラ・セクハラが原因となって労働者が精神疾患を発症した場合、使用者は安全配慮義務違反(労契法5条,民法415条)、使用者責任(民法715条)を問われ、損害賠償義務を負うことがあります。

遺族基礎年金の支給要件

【支給要件】
被保険者または老齢基礎年金の資格期間を満たした者が死亡したとき。(ただし、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が加入期間の3分の2以上あること)ただし平成38年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ受けられます。

【対象者】
死亡した者によって生計を維持されていた、
(1)子のある配偶者 (2)子 
 子とは次の者に限ります
•18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
•20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子

【年金額】H28.4~
780,100円+子の加算
 子の加算 第1子・第2子 各 224,500円
 第3子以降 各 74,800円

長時間労働がもたらす影響

電通事件をはじめ、最近では長時間労働が問題となっています。長時間労働は心や体に深刻な影響をもたらします。睡眠時間が削られ慢性的な睡眠不足になり、体は疲労やストレスの影響を受けやすくなります。厚生労働省による「業務による心理的負荷評価表」では長時間労働に対して一定の基準を定めています。

【労災認定される長時間労働】
①うつ病などの精神疾患の発病前1カ月におおむね160時間以上の時間外労働を行った場合、直前3週間以内におおむね120時間以上の時間外労働を行った場合を「極度の長時間労働」としています。
②うつ病などの精神疾患の発病前2カ月間に連続して120時間以上の時間外労働を行った場合、直前3カ月間におおむね100時間以上の時間外労働を行った場合を「出来事としての長時間労働」としています。
③転勤や配置換え、昇進などで新たな環境の中業務に従事し、その後月100時間程度の時間外労働を行った場合を「他の出来事と関連した長時間労働」としています。
この基準はすべて労災認定の際に心理的負荷の大きさを示す評価で「強」となるものです。