椎名社会保険労務士事務所では、企業や団体での研修・セミナーの際に、私が大切にしている言葉として、
「褒める・認める・感謝する」ということをお話ししています。
職場では、どうしても「できていないこと」「間違っていること」に目が向きがちです。
「もっと頑張ってほしい」
「なぜできないのだろう」
「前にも言ったはずなのに」
管理する立場になれば、このように感じることもあるでしょう。
もちろん、必要な指導をすることは大切です。しかし、指導だけで人が成長するとは限りません。
私は、人が成長するためには、自分の頑張りを誰かが見てくれている、自分の存在や仕事を認めてもらえている、そして自分の仕事が誰かの役に立っていると実感できることが、とても大切だと考えています。
「褒める」は結果だけではありません
「褒める」というと、大きな成果を上げたときにするものだと思われるかもしれません。
しかし、職場には日々たくさんの「褒める材料」があります。
「今日の対応、良かったね」
「報告が早くて助かったよ」
「お客様への説明が丁寧だったね」
「前より仕事が早くなったね」
こうした小さな変化や努力に気づいて言葉にすることが大切です。
特に管理職には、結果だけではなく、そこに至るまでの努力や行動を見ることが求められます。
上司からの何気ない一言が、「自分のことを見てもらえている」という安心感につながり、次の行動への意欲を生み出します。
「認める」は、その人を見ているということ
私はセミナーの中で、「褒めること」と同じくらい「認めること」が大切だとお話ししています。
すべての仕事で、毎回褒められるような成果が出るわけではありません。
それでも、
「毎朝きちんと挨拶している」
「時間を守っている」
「困っている同僚を手伝っている」
「地道な仕事を続けている」
こうした日常の行動を見つけて、認めることはできます。
「ちゃんと見ていますよ」
というメッセージが伝わるだけでも、社員の気持ちは大きく変わります。
人事評価制度においても同じです。評価とは、点数をつけることだけではありません。日頃の仕事ぶりをしっかり観察し、良いところや成長したところを本人に伝えることも、評価の重要な役割です。
「ありがとう」が飛び交う職場に
そして、私が特に大切にしているのが「感謝する」ことです。
職場では、仕事をしてもらうことが当たり前になってしまうことがあります。
しかし、本当に当たり前でしょうか。
「今日もありがとう」
「忙しい中、対応してくれてありがとう」
「助かったよ、ありがとう」
この一言があるだけで、職場の空気は変わります。
部下から上司へ、上司から部下へ、そして社員同士でも、お互いに「ありがとう」と言える職場は、人間関係も良くなっていきます。
感謝は特別な制度を導入しなくても、今日から始めることができます。
管理職が変われば、職場も変わる
セミナーでは、管理職の皆さんに「部下を変えようとする前に、自分の関わり方を少し変えてみませんか」とお伝えすることがあります。
社員のやる気がないと決めつけるのではなく、まず声を掛けてみる。
できていないところだけでなく、できているところを探してみる。
そして、仕事をしてくれたことに「ありがとう」と伝えてみる。
その小さな積み重ねが、職場のコミュニケーションを変えていきます。
褒める。
認める。
感謝する。
難しいことではありませんが、忙しい職場ほど忘れてしまいがちなことでもあります。
だからこそ、意識して言葉にすることが大切です。
人は「見てもらえている」と感じると頑張れる
会社の成長を支えているのは、そこで働く「人」です。
制度を整えることも重要ですが、制度だけでは人は動きません。
「自分の仕事を見てもらえている」
「自分の頑張りを認めてもらえている」
「自分がここにいていいと思える」
そんな職場をつくることが、人材の育成や定着、そして会社の成長につながっていくのではないでしょうか。
椎名社会保険労務士事務所では、管理職研修や社員研修、人事評価制度の支援などを通じて、「褒める・認める・感謝する」職場づくりをお手伝いしています。
明日からではなく、今日から。
まずは身近な人に、「ありがとう」と伝えるところから始めてみませんか。
小さな一言が、職場を変える大きな一歩になるかもしれません。